俯瞰視点と体験者視点の差異を考慮したVR空間誘導システム

3Dモデル化した住居の内覧など,HMDを利用したVRコンテンツの普及が急速に進んでいる.このようなVRコンテンツの体験の場では,説明員がHMD体験者に対して説明を行うことがある.現実空間では,説明員は指差しなどの身体動作を用いて観覧者を誘導するが,HMD体験者に対しては,このような身体動作を用いた指示ができず誘導は容易ではない.そこで我々は,VR空間においてHMD体験者を誘導するシステムを開発した.本システムでは,説明員が適切な誘導ができるよう,体験者の移動目標位置にカメラを用意し,そのカメラの映像を俯瞰表示に重畳表示するVR空間表示手法を導入している.これにより,俯瞰視点と体験者視点の差異を解消し,説明員が体験者の誘導を素早く正確に行うことができる.

若林裕太,宮下芳明 俯瞰視点と体験者視点の差異を考慮したVR空間誘導システム 第24回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2016)