次世代インタフェース
Seek Rope: 曲げて切って結べるシークバー

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本稿では,シークバーの概念を拡張し,単に再生するだけではなく編集機能も包含したインタフェース シークロープ を提案する.このシステムは,固定されている棒(バー)のメタファではなく,柔軟に曲がる紐(ロープ)のメタファでインタフェースを再考したものである.時間軸を意味する線分を紐のように扱うことができ,「曲げる」「切る」「結ぶ」といった機能を持つ.これにより,シークバーの特性である再生位置のわかりやすさと再生位置の変更のしやすさを残しつつ,プレイリストの作成やコンテンツ編集を柔軟に行うことが出来る.

佐藤剛,宮下芳明. Seek Rope: 曲げて切って結べるシークバー. インタラクション2010論文集, (2010).

Far Faster Forward:視覚を用いない状況下での高速楽曲探索インタフェース

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青木秀憲, 宮下芳明. Far Faster Forward:視覚を用いない状況下での高速楽曲探索インタフェース, インタラクション2009論文集, 2009

今日,数百万曲規模の膨大な楽曲ライブラリを対象とした未来型音楽探索インタフェースが多く提案されているが,一般には携帯音楽プレイヤに数百曲しか音楽が入っていないという実情がある.しかし,この小規模なライブラリから特定の楽曲を「視覚を用いずに」選び出すことは意外に難しい.本稿で提案するインタフェースは,ボタンを押し続けている間に楽曲のサビの冒頭部が次々と高速再生され,離すと選曲ができるものである.これは決して革新的といえるような発想ではなく,大規模なライブラリに対応できる汎用性を持つわけでもないが,サビを切り出す幅や再生速度をチューニングし,さらにユーザの操作の遅延を補正する機構を設けることにより,初めて使用する人でも従来の5 倍速い探索が行えることを実験で明らかにした.熟達によってこの探索速度はさらに向上すると考えられる.
ノラ音漏れ

noraoto.jpg青木秀憲,篠原祐樹,宮下芳明. ノラ音漏れ, 第16回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2008), pp.155-156, 2008.

本稿では,音楽が自律的に空間を放浪し,それを音漏れとして聴くことができるシステムを試作した.「ノラ音漏れ」は音楽をリピート再生しながら空間を放浪するエージェントであり,ユーザが楽曲を最後まで聞き終わる度に生成・放出され,寿命が尽きると消滅する.同一楽曲が出会うと増殖するため,特定の地域やコミュニティで流行している楽曲がその周辺で多く聞けることになる.ノラ音漏れが表示されるGPS 連動マップとタイムスライダーによって特定の時間・場所に移動でき,いま流行っている楽曲がどの地域で流行ってきたかを調べたり,特定の時代へ音楽を発掘しにタイムトラベルすることができる.また,ノラ音漏れの行動パターンを設定すれば,作曲者が流行のさせ方すらデザインすることが可能となる.

 

文字認識「する側」と「される側」を歩み寄らせるインタフェース

くせ字マップ

インタラクション2008 インタラクティブ発表

篠原祐樹, 宮下芳明. 文字認識「する側」と「される側」を歩み寄らせるインタフェース, インタラクション2008論文集, 2008   デモムービー

 HCI研究会 128

 篠原祐樹, 宮下芳明. 文字認識における「歩み寄りインタフェース」の試作と検証, 情処研報2008-HCI-128/2008-MUS-75,Vol.2008, No.50, 2008.

 「い」と「り」など根本的に文字の形状が似ているため,文字認識の過程においてコンピュータが苦労する場合があり認識率はどこかで頭打ちとなってしまう.そこで,コンピュータが人間に合わせきれない部分だけ人間が譲歩する......こうした「歩み寄り」こそが必要であるという考えのもと,文字認識のプロセスにおいてコンピュータと人間が相互に歩み寄り,お互いの負担が少ないかたちでコンセンサスを得るため,コンピュータが認識に苦する文字について,認識されやすいように人間側が書きぐせを修正していくシステムを提案する.



Music Leak: 音漏れを聴く、新しい音楽の楽しみ方

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青木秀憲,宮下芳明. Music Leak: 音漏れを聴く、新しい音楽の楽しみ方, 第15回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2007), pp.105-106, 2007.

電車内などでのヘッドホンによる音漏れは迷惑行為のひとつであるが、はたから聞いているとそれがどんな楽曲なのか気になることも多い。いわばこれは未聴の音楽との偶発的な出会いを提供しているともいえる。そこで本研究では、聴取している音楽を音波ではなく電波によって「漏らし」、聞きたい人だけがそれを聞くことができるシステム Music Leak を試作した。システムは、現在ユーザーが(イヤホンで)聴いている音をFMトランスミッターによって外部に「漏らす」。一方で、他者から漏れてくる音は FMラジオで受信され、イヤホンを上から覆うように装着したノイズキャンセリングヘッドホンから聞こえてくる。評価実験を行ったところ、自分が聴いている曲を他者に聞かれることについて問題ないユーザーが多いものの、積極的に他者に聞いてほしいと思う動機が不足していることがわかった。このため、例えば自分が勧めた(漏らした)音楽を他人が購入した場合に若干のキャッシュバックがある「音漏れアフィリエイト」といった仕組みと併せて提案すべきであると考えている。